日本の広い範囲で釣ることができる根魚にアイナメが居ます。
アイナメは太平洋側では「シジュウ」日本海側では「アブラメ」など様々な呼び名があります。
そんなアイナメは縄張りを持ち、障害物に定着する根魚=ロックフィッシュという対象魚カテゴリに分類されます。
根魚は定着して生育するため、回遊魚よりもアングラーの影響を受けやすい傾向があります。
特に釣り上げた際にリリースが必要なのは、黄金色のアイナメです。
本記事では、釣り場環境の変化とブームの加熱・冷めを見てきた釣り歴20年以上の理系生物研卒の筆者が、絶対に逃がすべきアイナメとその理由を解説します。
アイナメには婚姻色がある

アイナメは婚姻色があります。
婚姻色というのは、繁殖期になると身体の色が変化することです。
婚姻色を示す代表的な魚としてオイカワが有名です。
あまり知られていませんが、アイナメのオスにも婚姻色があります。
淡水魚は赤系になるイメージですが、アイナメの場合は体の色が黄色くなります。
アイナメはオスがメスの産卵した卵の面倒を見る
アイナメ属の繁殖システムは「縄張り訪問型複婚」というシステムをとります。
これはオスの縄張りにメスが来て、卵を産む繁殖スタイルとなります。
アイナメのオスは、モテる個体だと複数のメスのたまごの面倒をみます。
卵に近づいてきた敵を追い払う役目があるのです。
そのため、卵を守っているオスを釣ってしまうと卵がやられてしまいます。
繁殖期である冬場は注意しましょう。
※画像のアイナメはかなりモテるオスのようです。
アルビノ個体の可能性もある
繁殖期ではない夏場のような時期に黄色い個体が釣れた場合、色素異常により黄色く見えている可能性もあります。
自然界では、特異な体色を持つ個体は捕食圧を受けやすいですが、それでも生き残る個体は何らかの適応的な要因を持っている可能性があります。
事例として挙げると
- 通常の個体よりも異なる捕食回避戦略を持っている。
- ある特定の環境(光量の違うエリアなど)で有利に生きられる可能性がある。
こうした適応個体がいることで、種全体の環境適応能力が広がるため、生態系の多様性を保つうえでも重要です。
15センチに満たない根魚は基本的にリリースが必要
アイナメは60cm程まで大きくなります。
やたら小さいサイズの魚を持って帰る人が居ますが、やめましょう。
根魚はヒレがゴツゴツしており、小さいサイズだと食べた気がしません。
フックのサイズを大きめにしておくと小さいサイズが針に掛からず、大きいサイズの魚のフッキングが楽になるのでオススメです。
フグのようなエサ取りが針にかかることも避けることができます。
アイナメを釣るのに適した道具
アイナメを釣るには短めのロッドでワーム等のルアーを利用した穴釣りか、投げ釣りがオススメです。
今回は穴釣りのタックルを紹介します。
遠くから釣り上げた場合、リリースしても元の卵があるエリアに戻れないかもしれないので、繁殖期は投げ釣りそのものを控えると良いでしょう。
ルアーでロックフィッシュを狙うタックル
ロッド
柔らかすぎず堅すぎないものを選びます。
堅すぎるとバイトを弾いてしまいフッキングしにくくなります。
ヒット時の根に潜る突っ込みをいなすためのバットパワーは必要となります。
リール
3000番程度の汎用性が高い扱いやすいスピニングがオススメです。
ライン
地味カラーのフロロが多い中で、視認性がよく耐摩耗性があります。
フック
シルエットが小さくなる設計で根掛かりリスクを低減しています。
ワーム
シュリンプを使ってみると他のロックフィッシュも狙えます。
そもそもお魚好きだという方はダイビングに挑戦してみるのも良い
そもそもお魚が好き、自然に触れたいという方はダイビングの方が合っています。
実際に海に潜ることで、こちらから会いに行き生活している姿を見ることがでるのです。
これは魚釣りのような待ちでは得られない経験となります。
実際に見ることで、アイナメの卵が宝石ビーズのように綺麗だという経験をしてみるのはいかがでしょうか。
新潟県の佐渡島はダイビングの最高のスポットです。
佐渡に詳しいDiving ServiceFREEWAYにてダイビングにチャレンジできます。